ひとつのパラグラフには、ひとつの言いたいことだけ。

ひとつのパラグラフには、ひとつの言いたいことだけ。

文章を書いていると、ついあれもこれも書きたくなってしまいます。

思いついたことを全部盛り込んで、話があちこちに飛んでしまう。
ぼくは、何度もそんな失敗をしてきました。

でも、すぐれた作家たちは、とてもたいせつなことを教えてくれます。

目次

小さなブロックをひとつずつ積み上げよう

韓国の人気作家ナムグン・ヨンフンさんは、
「ひとつの段落には、ひとつの主張だけを入れる」と教えてくれました。

彼は、これを「レゴブロックを積み上げるようなものだ」と例えています。

伝えたい話、場面説明、事例や考え方を、ひとつずつ細かく分けてブロックにする。こうすることで自然と考えが整理されていきます。

小さな塊にして、文章の流れにあう
ブロックをあてはめていくことで、文章の組み立てを助けてくれるのです。

さらにナムグン・ヨンフンさんは、
文章をより読みやすくするための具体的な目安も教えてくれています。

  • 一文は1行の70%ぐらい、もしくは1行か1行半くらい
  • ひとつの段落は、3〜5文程度

つまり、一文にいろんなことを詰めこまないで、小さく分けて、ひとつずつ、ていねいに置いていけばいいんです。



この考え方は、ぼくにとって大きな支えになりました。

見た目も伝わりやすさのうち

小説家のスティーヴン・キングさんは、
「読みやすそうな本は、ワン・パラグラフが短く、白いスペースが多い」と語っています。


つまり、見た目の整ったパラグラフが、読みやすさにも直結するということです。

理想的なパラグラフは、冒頭に主題を提示し、
そのあとに説明や言いかえの文章が来る。

このような基本的な構造は、書き手が考えを整理できるだけでなく、
文章が横道にそれるのを防ぎ力強さを与えてくれます。

※パラグラフ=段落のこと


以前のぼくはどうだったか

正直に言うとぼくは、なかなかこのことが理解できませんでした。


記事を書くと、日記のように出来事をつらつらと書き連ねてしまい、話のゴールが見えなくなることが多々ありました。

「こんなことがあった」「それからこんなこともあった」と、すべてを書きたくなってしまうのです。

今振り返ると、読み手にとっての「わかりやすさ」や「伝わりやすさ」なんて考えていない『書くことで精一杯』、『読者不在の文章』だったのです。

これでは読むのがつらくなってしまうのがあたりまえ。恥ずかしながら、あとで気づきました。

「がんばった量」ではなく「読みやすさ」が評価される

最後に、ライターである古賀史健さんの言葉を紹介させてください。


彼は、「読者はあなたのがんばりを評価するのではない」と言っています。

読者が評価するのは、面白さ、読みやすさ、そして書かれた内容そのもの。
たくさん悩んで書いたとしても、それが伝わらなければ意味がない。


だからこそ、読み手のことを一番に考えて、「せっかく書いたのに」や「もったいない」を退けて文章を削ることができるか、なのだと言っています。

書くときは、がんばった自分にどうしても甘くなるもの。
感情に流されず、シンプルにする──わかりやすく伝えることの大切さを教わりました。

まとめ

たくさん盛り込みたくなる気持ちをぐっとこらえて、
ひとつずつ、やさしく、ていねいに。


思いは必ず届くと信じる!

レゴブロックを積み上げるようにじっくり時間をかけて。

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!
目次