定年 Retirement age

定年 
まさゆき

こんにちは!まさゆきです。

60歳を過ぎて、同年代が定年を向かえます。

僕たちの世代は、終身雇用の崩壊を目の当たりにしました。
それまで、定年まで勤め上げるのが当たり前と思い込んでいましたが、大きく世の中が変わって、退職や転職も驚かなくなっていました。

この夏、3人の友人と話す機会がありました。

定年を向かえる友人について書き残しておきます。

目次

1人目は、以前の会社の同僚です。

夏になってまもなく、僕が勤めていた広告会社の同僚がたずねてきてくれました。
仕事で仙台に来る機会があったので食事をしました。

彼はあるとき、新潟に転勤となり、仙台に戻ることを希望していましたがかないませんでした。

昨年暮れに定年をむかえ、雇用延長となって、同じ会社で働いています。

あまり上司受けするタイプではなく、そのせいか、会社にはいつも不満だらけでした。

会ったときも、やっている仕事は変わらないのに、給料は4割カットになったとこぼしていました。

人手も足りないらしく、全然、楽にならないというのです。

ひと昔前なら、広告業界というと人気の業種でしたが、きつい仕事ゆえ人気がなくなってしまったんですね。

その彼は、「今までの経験を活かしてやってみたいことがある、準備もしている」と言っていました。

その話を聞いたぼくは、『人生一度きりだから、それもいいんじゃないかな。応援するよ』ぐらいのありきたりなことしか言えませんでした。

ぼくは個人事業主となって、借金をして、売上もままならない時期に「もう人生終わりか〜!」というどん底を味わっただけに、諸手を上げて、背中を押すことができなかったのです。

以前から、彼は仙台に戻ってやりたいことをやりたいと言っていました。

でも結局は不満を言いながら会社に残っているのは、何かが踏ん切れないでいるのでしょう。

ここから先で願いがかなうことを祈るばかりです。

2人目は、七夕祭りが近づいたある日、訪ねてきてくれた高校時代の友人です。

はじめは言いづらそうにしていましたが、実はハローワークの帰りだと言うのです。

彼は高校卒業後、東京の写真館に就職して、現像の仕事をしていました。

時代がデジタルに移行し始めたころ、会社からカメラマンをしてみないかと声をかけられ、思い切ってカメラマンに転身しました。

その後、急速にフィルム撮影がなくなったことを考えると、いい選択だったのだと思います。

その後、同僚と会社を飛び出し、事業を始めましたがうまくいかず、それでもすぐに転職して結婚式場の専属カメラマンとして働いていました。

コロナが明けて、1年ぐらい前から単身赴任で福島に行くようになりました。

ウィークリーマンションで一人暮らし。
仕事は、前撮りや式当日の打ち合わせ、撮影、画像の補正、アルバムづくり、納品までをひとりでこなすという、かなりのハードワークだったようです。

正月に飲んだときに、3月に定年と言っていたので、気になっていました。

彼は会社と話をした結果、福島の単身赴任は継続のままで、給料は約半分になってしまうということでモチベーションが下がり、辞める決心をしたそうです。

ハローワークで写真館の求人があったそうで、面接を受けると話していました。

3人目は、夏の終わりに電話をくれた大学時代の友人。

彼は山形で住宅の営業をしています。
新卒で入社して定年まで同じ会社で働き、来年1月で定年を向かえます。

毎月数字に追われる営業の仕事がきつくて、自分が可哀想になるくらいだと言っていました。

僕も会社員時代は営業をでしたので、どんな状況かよくわかりました。

彼は給料が下がる上に、きつい仕事を続けていくのは厳しいと感じていて、雇用延長か退職するか、悩んでいました。

まとめ

続けざまに同年代が定年を向かえ、仕事、給与、待遇、将来について苦悩するのを目の当たりにしました。

シニア男性の厳しい現実です。

人生100年時代、「仕事ができるうちは働く」などとよく言われますが、簡単なことではありません。

僕は56歳で会社を辞めて、個人事業主になったわけですが、もし、自分が同じように定年を迎えていたら、どういう選択をしていたのだろうとぞっとしました。

同じ会社で働いていた僕の先輩は、40歳までに会社を辞めると決めていたそうです。実際は、45歳で転職。その後コンサルタントとして独立。現在は、62歳になりますが、あちこち飛び回って楽しそうに仕事を続けています。

何か新しく始めるなら、遅くとも40代なのかな。

失敗してもまだそれなりの求人はあるでしょうし、いい意味で馬力があります。

歳をとるとなんとなくこんなもんだろう、みたいな気持ちが強くなって
かえって自分の行動範囲を狭めてしまい、思ったほど動けなくなるように感じます。

人はどんな可能性を秘めているかわかりませんし、僕から見ているその人は、ごく一部でしかありません。

だからこそ安易に、「やめちゃったら」とか、「やりたいことをやったら」とか言ってはいけないと思うようになりました。

これからも同年代の友人と、これからの人生について話す機会があるでしょう。
そんなとき、無責任な言葉は慎みたいと思います。

今日の一歩前進
人生は選択の連続。
ひとつひとつの選択が自分の人生を形作っていく。
だからひとそれぞれ、別々のストーリーがある。
何歳になっても、それは変わらないのだと知りました。

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